このサイトで公開する項目は、システム売買構築の古典的基礎であり、現代の複雑なシステムも結果的にそのパフォーマンス/リスクは類似したものになる。これら古典的システムは債券先物上場とともに開発され、広まった。営業戦略の一環として一任勘定で行われ、マーケットを揺るがす存在であった。市場の注目度が高まるとロスカット基準まで読み切られ、暗黙の了解で市場につぶされたのである。このシステムの重要性・欠点を理解した上で活用されているディーラーは少ない。
 システム売買とは相場観を全く入れず、一定のルールに基づくシミュレーションによって開発された売買手法である。債券先物・為替・日経平均先物など効率的な市場でのみ有効であり、一時話題になった商品市場を利用したシステム売買は開発者側からすればナンセンス。過去の過ち(後ほど解説)を繰り返しているに過ぎないのである。また、開発者=営業マン=経営者でなければ、システム売買利用による成功はできない。では、どのようにすれば成功するのか?何をもって成功と判断するのか?何のためにシステム売買を行うのか?開発者・営業マン・経営者のマトリックスの中でいろいろな視点から考察する必要がある。目的によっては、パラメータも変更しなければならないし、損失が膨らめば役員会でのいいわけも考えなければならない。これら全ての要因を考慮し、システム売買の歴史を検証しながら、哲学的観点からもシステム売買を解説してゆきたい。
 システム売買とは聞くと、既存のテクニカル売買におけるパラメータの最適化と答える人が多いと思う。しかし、既存のテクニカル(過去の遺物)は統計学であり、将来を保証するものではない。日本でシステム売買が普及してから、安定したパフォーマンスを築いているのは順張り手法による短期トレーディングだけである。しかも、出来高が多く、流動的で、売買コストを低く抑えられることが条件となる。この条件を満たさない限り、投資対象商品とはならない。商品市場におけるシステム売買がナンセンスと言いきったのは、この条件をひとつも満たさないからである。

 儲かりそうな、ある一定のルールでシミュレーションすれば、どんな銘柄でも逆算して利益を出すことができる。問題は信頼できる売買回数であるか、投資市場が流動的であるか、いいかえればトラッキングエラーが1回あたりどの程度あるか、この2点ですべてが決まる。とかく、ディーラー経験者が少ない開発者が陥りやすい罠である。

 これで完成したシステムを見て、経営者はどう判断するか?ディーラー・システム開発者を経験している経営者などは殆どいないのだから、皆すばらしいシステムだからさっそく利用しようと答えるか、全く訳がわからいので興味を示さないか、どちらかである。結果的には、後者の方が正しい。熟知した本業以外でリスクのある戦略に決裁をくだすことは、個人向けのキャッチセールスに引っかかるのと同じである。デリバティブ(購入者に不利に設定された相対契約)は複雑にすることで、購入者にはメリットしか見えないように設計されている。これに手をだした企業が結局どうなったかは、言うまでもない。

 したがって、最も効率的なシステム売買の利用は、リスクのすべてを顧客に負担させる方法である。システム売買をセールストークにして資金を集め、運用する。売買サインは事前に顧客に連絡し、事前注文を取り付ける。マイナスになった場合には、過去の累積収益のグラフを見せていいわけすれば良いのである。問題はいいわけに利用する過去の累積収益グラフ。単なるシミュレーションであり、トラッキングエラーも加味されていない。中には数年間分の実践売買の結果も含まれているというが、検証のための実践売買にトラッキングエラーが生じるようなロットをはる企業などない。つまり、顧客にシステム売買を解説する企業サイドも、欠陥商品を知らないでセールスしているのである。
 短期順張りシステムで一世を風靡したブレッド・アンド・バターやアリゲーターを記憶しているディーラーは多いと思う。しかし、これらのシステムが「10銭法」をヒントとして日経平均先物に導入されたこと、あるいは同じ理論が債券先物市場に既に存在し、活用されていたことを知るディーラーは少ない。

 今回は、現代に至る短期順張りシステムの古典とも言える「10銭法」の理論を紹介しよう。
 
 債券先物が上場してから約1年が経過、ある程度のティックデータが蓄積され始めた頃、証券各社はシステム売買作成に取り組んでいた。当時は、移動平均・ローソク足などオーソドックスな手法でパフォーマンスを逆算することが主流で、かつエクセルのような表計算ソフトもない時代であるから、必然的にシステム売買の開発は限定された。今から見れば非常に簡単な方法であるが、電卓をたたきながらの苦労は大変なものである。

 また、銀行のディーリングがようやく認可され始めた時期でもあり、先物への考え方は現物株のテクニカルから脱皮できないでいた。そのため、優秀なパフォーマンスをあげるシステムは考案されず、唯一結果的に逆算した1日-3日移動平均のクロス売買がN証券で活用されていただけである。そんな中、T証券債券部での実践シミュレーションで、とんでもない高収益を上げるシステムが完成した。これが10銭法である。

 当時は”ゴールデンクロスで買い”だとか”下落するのを待って”逆張りの押し目買い”というパターンが投資の基本姿勢であり、上司への言い訳も容易にできた。しかし、この10銭法は過去の常識を根底からひっくり返した手法であった。株式出身者が大半を占めるディーラーの大半は寄付でクロス(新規の買いと新規の売りの両建て)を行い、上下に利食いの指値を入れる。実現益を優先し、含み損の玉は放置する方式が多かった。この方法は、現在の投資手法ではナンセンスとも言えるが、日経平均が12000円からバブル相場に入っている時期でもあり、多少の損失は決算時にロールオーバーすることもできたため、この方式を採用する証券会社は多かった。
 
 では、10銭法について解説しよう。

 前述したように、ディーラーの大半が寄付でクロス玉を入れる関係で、寄付と引けの出来高が急増する。更に当時の板(バイカイボード)は手書きで、注文も電話で行われていた。債券先物の呼び値は1銭で、寄付から10銭上下すると板の中心値が10銭動くシステムである。この時点で流れを加速させれば、寄付建て玉の含み損をかかえたディーラーがあわてる。中にはロスカット基準にひっかかった玉も決済に動く。(当時のロスカットの平均値は推定30-50銭、これは当時の債券先物の1日の平均レンジ) このような市場の特性を利用し、10銭法では寄付では何もせず、寄付から10銭動いた時点で成り行きで新規建てをした。
 10銭法のロスカット・引けのポジションの取り方について解説する前に、「儲かるシステム売買」の哲学について触れておきたい。

 短期順張りシステムである10銭法の哲学は「いかに一般大衆玉(当時は先物相場に不慣れな機関投資家のポジション)がロスカットするように誘導するか」である。このような哲学に基づいて、現在も尚、頻繁に行われている手法がある。商品市場における「向かい玉」である。一般投資家から発注された玉はその約90%がブローカーの自己玉によって反対売買され、市場には10%程度しか流通しない。各ブローカーは同じようなスタンスをとり、出来高だけは流通玉の9倍に表示されることになる。つまり、商品市場における出来高の1/9が真の相場となっている。この操作(一種のシステム売買)を利用すれば、自己玉の計らいで価格はいかようにも操作できることになる。

 日本の商品市場では、その殆どの銘柄が国際裁定できないのであるから、歪な価格であっても修練されるまでには時間を要する。そして、顧客が決済に動くとき、適当な価格まで自己玉で誘導し、向かい玉も決済する。顧客のポジションを把握し、決済時に価格を誘導する向かい玉方式は、まさにシステム売買の基本である。

 ザラバの貴金属市場では、各支店の注文は一旦、本社のコンピューターに蓄積され、注文の表示を見ながら、本社のディーリング部で入力端末に発注している。この時点で、約90%の向かい玉が同時に執行されているのである。また、バイカイの隙間がある場合には、事前に有利な価格に自己の指値を入れた後、ほとんど同時に顧客の成り行き注文を入れる。有利な価格で約定した玉はすぐに1-2ティック差の利食いポジションを入れることが可能となる。

 このようなシステム売買によって、いかに一般大衆玉が勝てないかがご理解いただけたかと思う。
<10銭法のロスカット>
 基本的には21銭。寄付が105円50銭で、最初に105円60銭をヒットしたとしよう。成り行きで買った約定値は105円62銭。その後、相場が急変して105円40銭まで下落。この価格は、最初にヒットすれば新規売りの水準であるが、ロスカットの場合は105円39銭となる。そして、成り行きで売り決済した約定値は105円38銭。結局、ロスカットによる損失は24銭となる。


 シミュレーション上では21銭のロスカットでも、実践では24銭となった。ロスカット以外でもトラッキングエラーが生じるのがシステム売買の宿命であり、見えない欠点でもある。回避策として、寄付のみで売買する方式(引けは約定しない場合があるので)も考えられるが、その寄付価格自体にも影響を与えていることを忘れてはならない。高パフォーマンスを提示しているシステム売買には、このトラッキングエラーはまったく考慮されていない。実践で使用する場合は、過去のシミュレーションの細かい一覧表を再チェックすることをお勧めする。特に、商品市場のトラッキングエラーは価格に対する比率が高いので要注意。総合計すれば、マイナスパフォーマンスになる可能性もある。

<10銭法のドテン>
 前述したロスカットが後場であれば、ドテンをする。ロスカットと同時に新規建てするのである。前場にドテンをしないのは、相場の波長が短すぎて、更にロスカットさせられる可能性が高いからである。10銭法では、ザラバでどんなに利益が乗っていても、大引けか翌日の寄付までは決済しないからである。また、後場における相場の急変は価格が加速する傾向があり、ドテンはより効率的な手法でもある。日中のもみ合い時間が長ければ長い程、サポートラインを抜けた時のロスカット注文が集中するためである。そして、ロスカットを躊躇した注文は大引けと翌日の寄付まで持ち越される修正があった。この持ち越されたロスカット玉に合わせて決済するのが10銭法の決済基準である。

<10銭法の引けのポジションの取り方>
 長くても翌日の寄付までしかポジションを持たない10銭法では、大引け間際の波動が重要視される。波動が翌日の寄付まで維持されるかどうかの判断材料は、大引けまでの直近の動き。例えば、105.50円買いポジションを持っていて、引け間際の直近高値が105.80円の場合、105.70円がつかない限り、更に引けで買い乗せ(ポジションを二倍に)する。105.70円がついた場合には、大引けで決済する。
 105.70円がついた後、105.65円まで下落。その後、この直近安値105.65円から10銭上昇し、105.75円をつけた場合には、上昇トレンド復活と認識し、大引けで買い乗せする。そして、これらの玉はすべて翌日の寄付で決済する。引けの波長が延長されると同時に前日のロスカットの残りが出てくる修正を利用したものである。

 この10銭法が効果を発揮できた理由として、債券先物がマザーマーケットであり、かつ90%以上が日計りの注文であったこと、負け組のロスカット基準が把握できたことである。このような短期トレンドの修正は、その銘柄の特性・環境の変化によって違いが生じるので、安定したパフォーマンスを維持するためにはパラメータを加えることが必要となる。この方式を日経平均先物に引用したのが、ブレッド・アンド・バターであり、アリゲーターであった。
 10銭法から波及した事件について

。このシステム売買は委託注文(実質的一任勘定)をとって、手数料を稼ぎまくる手法に利用された。営業サイドは目新しい手法、それも値動きの激しい先物取引でリバレッジ(現金証拠金は額面の1%)が利いている初めての銘柄であったことから、積極的に勧誘した。まだ、その恐ろしさも、会社としてのリスクも、すべてが未知の世界であった。
 
 システム売買の営業手法としては、まず過去のシミュレーションを顧客に提示する。そして、レバレッジの利いた証拠金ベースで利益を年率計算して、高パフォーマンスに見せかける。損失が重なると、システム売買では連勝・連敗のくせがあると弁明する。更に、累積損失が膨らむと過去のマックスドローダウン(最大累積損失)を見せて、そろそろ回復する時期であると、顧客を食い止める。最後にぼろぼろになった時点では、システムの見直しを理由に継続の判断を顧客に委ねるのである。顧客からは念書をとっており、裁判になってもブローカーの勝ちとなるのだから、綿密に仕組まれた一種の詐欺商法に近い。このようなシステム売買の勧誘には、くれぐれも注意して頂きたい。最近、日経新聞等で甘い勧誘の罠が仕組まれているが、勧誘する側にもシステム売買が欠陥商品であるという意識は全くない。結果的に顧客が増えて、手数料と預かり資産が増えることが目的なのである。

 証券繁盛時代のシステム売買では、このような状況に陥った時、損失補てん(現在は違法)で顧客を保護した。しかし、この損失補てんの慣習がその後の営業特金にも利用されていった。損失補てんに対する厳しい行政の措置がとられるまでの間、証券会社は無法・無秩序地帯に変貌する。自己売買であげた日計りの確定利益(あんこ)が日中に全支店にばらまかれる。本来、先物のシステム売買で膨大な損失を被った顧客への謝罪として利用されていたものが、気が付けば一部の顧客への利益供与、あるいは支店長や役員自らの裏金づくりに利用された。この先物のあんこ玉だけで、マイホームを建てた支店長もいた。

 このような無法地帯から当局の規制を経過した頃、債券先物相場は100円から118円台まで駆け上がり、102円まで急落していた。この時点で起こったのが、有名な「タテホショック」であった。素人のバンクディーラーも次々と膨大な損失をだし、地銀の中には部長クラスから一気に平社員に格下げされることもあった。大手証券の女性営業マンが自殺した先物上場直後の暴落期のように、同じような噂が兜町を駆け巡った時期でもある。

 そもそも、公定歩合を上回る水準、118円台まで買い上げたのが大手N証券のディーリング部であった。有名なディーラーS氏は先物と同時に現物までも買い上げ(買占め)、ヘッジ玉を踏みあげさせたのである。そして、含み益の出来た現物債を投信のポートフォリオに組み入れる。株式の値上がりと同時に利益供与された投信は、次の新規設定投信に乗り換えさせられる。強力な営業部隊が、手数料(投信は2-3%、1億円で200-300万円)を搾取してゆくのである。

 投信の裏側では、このようなことが日常茶飯事である。当時の投信は、1支店の扱いと同じように手数料のノルマがあった。投信は合法的一任勘定として、手数料搾取システム・間違い商いの一時非難場所に利用されていた。期末の決算報告書では、期末のポジションが表示されているが、その間どのようなでたらめな売買が行われているかは、誰にもわからない。

 当時、高パフォーマンスを維持したK証券の長期国際ファンドには先物のシステム売買が組み入れられていた。T証券の開発した10銭法を先取りした8銭法である。基本的な手法は一緒で高パフォーマンスが投信を支えていた。(当時のディーラー間の噂)

 このように10銭法が起爆剤となってシステム売買が普及、その後の証券不祥事、損失隠し、一方では高パフォーマンスを利用して業績が拡大する証券会社もあるなど、歴史のヒトコマを演出したのである。

ブレッド・アンド・バター


 D證券によって開発されたもので、命名の由来は不明。「bread and butter」(以下BBと表示)とは、文字通り「バター付きパン」のことであるが、別の意味には「必須のもの」「基本」、更には迷信で不運をを避けるまじないとして使用されることもある。日本における「くわばら・くわばら」ともいうべきか。
 
 取引手法は、順張り日計りトレードの単純系。寄付から100円動いた方向に成行で追随して玉を建てる。例えば、18000円が先物の寄付の場合、最初に18100円ヒットすれば成行買い、17900円ヒットすれば成行売りとなる。約定価格より100円損失を生じた場合、ロスカットとなり、ポジションを手仕舞う。10銭法では、前場のみロスカット、後場からはドテン、更に引け味の微妙な動きでオーバーナイトして、波動の特性を最大限に利用していたが、BBでは極めて堅い取引手法となっている。

 10銭法では、大引けまでは絶対に利食わないルールであったが、BBではザラバ中に利益確保のサインが設定されている。ロスカット前に、評価益が200円になった場合には、評価益の80%(100円刻み)を確保する。つまり、約定値が18100円のロング(買いポジション)で先物価格が高値18300円をつけた後、下落基調になったとする。この場合、評価益200円の80%である160円を確保するために、先物価格が18260円になった時点で、ロングポジションを手仕舞うのである。基準は100円刻みであるから、評価益200円台は約定値+160円、300円台は約常値+240円が利食い条件となる。

 ロスカット、利食い条件に達しない場合でも、大引けでポジションを決済し、オーバーナイトリスクはとらない。この点、当時のシミュレーション期間の日経平均の外的要因(為替・NYダう)影響度が高かったことが、理由として考えられる。債券先物の場合、日本市場がマザーマーケットであり、為替・海外市場の影響度は低いために、波動が延長された。したがって、債券先物では順張りのオーバーナイトが非常に有効となる。一方、NYダウがマザーマーケットとなる株式市場では、波動が延長しない。したがって、オーバーナイトは意味のない手法となる。

 このように銘柄を取巻く条件によって、システム売買の手法そのものに意味があるかどうかの検討が必要であり、環境の変化(ファンダメンタル上の構造変化)など外的要因を無視した単純な価格統計シミュレーションでは将来は予測できないのである。「相場にはすべてが織り込まれている」という誤った認識は、ファンダメンタルの領域に足を踏み入れない投資家やブローカーの言い訳にも利用されている。

 つまり、システム売買とは普遍的なものではなく、環境に少しでも変化が生じた場合(例えば、プレーヤーの顔ぶれの変化、出来高の急変、取引時間の変更、銘柄入れ替えなど)には、儲かっていてもシステムを一時的にストップするべきである。そして、環境に最も適したシステムを選択するか、複数のシステムの配分比率を変更するなど、人為的マネジメントが必要となる。結局は配分を決定する指標によって、長期的なパフォーマンスは決定されるのである。ゼロサムの世界では毎年、勝者の振り落としが行われる。(敗者は振り落としのザルにも入れない) 債券先物市場の場合、年間の勝者は10%程度。政策決定によって価格が決まるユーロ円先物は、当局担当者と癒着した一部の銀行ディーラーだけが利益を上げていた。癒着による汚職逮捕事件は、記憶に新しいところである。

アリゲーター


BB(ブレッド・アンド・バター)の進化系、アリゲーター(alligator)は直訳でワニ、特に米国南東部・中国東南部のワニを指す。ちなみに、アフリカ・南アジア産はcrocodile、中南米産はcaiman、インド産はgavialと言う。NI証券が開発したシステムで、トレンドを重視したオーバーナイト戦略を利用する点で、中期トレンドシステムの色彩が盛り込まれている。

 前日のレンジを当日のサインに組み込んだことで、突然のボラティリティー変動にも対応できるようになった。これまでの単純な準張りシステムは一定の値幅でサインを導き出していたが、レンジ相場のだましをシステムの新規に入る時点で除去する方式である。

 まず、@前日のレンジの絶対値 A前日の高値と当日の寄付の差(絶対値) B前日の安値と当日の寄付の差(絶対値)の中で最大レンジをKEYに設定する。KEYの50%を上下のニュートラルゾーンに設定して、このレンジを最初に抜けた時点で準張りのサインが出る仕組み。KEYの何%が適正なニュートラルゾーンかは、シミュレーションによって決定され、対象銘柄によっても同一銘柄を取巻く環境の変化によっても変動する。このニュートラルゾーンの決定方式は、後述するアラジンシステムにも利用されており、システム売買の中核をなすものである。

 
新規はニュートラルゾーンから抜けた時点で、指値注文を入れる。例えば、KEYが300円の場合、ニュートラルゾーンは寄付から上下150円(KEY-HIGH,KEY-LOW)となる。寄付18000円とすると18150円(KEY-HIGH)がついた時点で18150円の買い注文を入れ、新規建玉とする。ロスカットは逆のサインが出た時点、つまり17850円(KEY-LOW)で成行決済し、同時に17850円の指値で売りポジションを設定(ドテン)する。つまり、設計上はKEYがロスカットの値幅となっている。しかし、シミュレーションの結果、当時の日経平均先物では、価格の0.5-1.0%(現在の水準に当てはめると100-200円)の強制ロスカットが付加されていた。
 新規建玉が指値で設定されているが、変動の激しい銘柄(債券先物など)の場合は、成行によるトラッキングエラーよりもポジションを作りそこなうリスクを重視して、成行で新規建玉を設定するべきであろう。
 アリゲーターのオーバーナイトルール・決済ルールについて
<利益確定ゾーン>

Profit Aria(200-400円)とProfit Cut(100-150円)を設定する。含み益がProfit Aria以上になった場合、直近の高値(安値)よりProfit Cut分を逆に動いた場合に、一旦利益を確保する。その後反転し、直近の高値(安値)を抜けた時点で、再び同じポジションを設定する。トレンドが続く限り、このルールを繰り返す。

<例>買いポジションの場合   
設定条件: KEY=300円  OPEN=18000円  Profit Aria=200円  Profit Cut=110円
18150円で買いポジションを保有。18350円以上になった時点で利益確定ゾーンに入る。その後、18400円まで上昇後、この直近の高値からProfit Cut=110円分下落し、18290円をつけた時点で利益確定の売り決済を行う。その後、相場が切り返して18400円(直近の高値)を抜けた時点で、再び買いポジションを設定する。

<ポジション・ニュートラルゾーン>
利益確定後、ポジションの再設定なく引けた場合、翌日のポジション設定は以下のルールに従う。
買いポジションの場合
・寄付が前日のKEY-HIGH以上かつ直近の高値以上の場合、成行で買いポジションを設定する。
寄付が前日のKEY-HIGH以上であるが、直近の高値を抜けていない場合、直近の高値を抜けた時点で買いポジションを設定する。
・新規の売り設定は当日のKEY-LOWルールに従う。
⇒トレンドが続く限りは、前日までのブレイクポイントを重視し、当日の買いサインは見送る方式。
 
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